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死亡事故の原因は本当にロービーム?ハイビームで人身事故は減る?


ヘッドライト

昨今、何かと話題に上っている自動車のヘッドライトですが、今回は「ロービームをハイビームにしていれば死亡事故は防げたかもしれない」について考察してみます。

まずは、「ロービームをハイビームにすることも一考だが、それより前に、人を死に至らしめる、そのスピードを落とせ!」と言いたい。

冒頭から激しい言葉遣いとなりお詫び致します。

関係機関の指導などの影響なのか、マスコミの話題はヘッドライトのロービームとハイビームの照射距離と急ブレーキによる停止距離に集中しており、肝心の夜間の速度超過による危険について、まったく照準が当たっていないことに筆者は疑問と危険を感じています。

この記事では、ハイビームの使用をより効果的にする、速度を下げた安全運転のススメを検討してみます。

夜間の事故で歩行者が死亡する原因はスピード!

走るチーター

自動車と保険業界に長く居座っていると警察機関やJAFといった自動車事故に関わる専門機関の方々とも交流する機会が増えます。

そうした専門の人が夜間の歩行者死亡事故の原因について口を揃えて言うことは、「スピードが出ていなければ…」とか、「もう少し減速できていれば…」といった意見です。

つまり「交通事故で死亡する直接原因のほとんどがスピードだ!」ということなのです。

そうしたことから、歩行者や障害物の発見を早め減速を確実にできるようにということから「ヘッドライトのハイビーム使用の指導徹底について」が進められています。

速度を落とせ!衝突時30km/h以下なら致死率は10%以下に!

車の運転

警察資料によると歩行者との衝突時の速度が30km/h以下にまで落とせれば、致死率は10%以下にまで抑えられるとのこと。

しかし、50km/h以上なら80%以上の人が亡くなってしまい、残るわずかな人もそのほとんどに重い後遺障害を残すこととなります。

夜間のハイビーム励行が叫ばれているのは、夜間の車の速度を歩行者側が近づく速度を見誤りることが増えるからです。

時速60km/hで走る車が、1秒間で走る距離は16.7mです。100mならわずか6秒程度で到達します。

しかし、70台後半のお年寄りの平均的な歩行速度は、10秒間で10m程となっており信号が変わる前に渡り終えることができない人も多いのです。

夜間信号のない道路で高齢者が道路を渡りだしたとしたら? 近づく自動車との距離を見誤っていたら? そうしたことから、車側が事前に歩行者の存在と危険を察知して減速し止まる必要があるのです。

速度別の歩行者の生存率はこちらの記事を参考にしてください。
時速60kmなら生存率3%!運転中のポケモンGOとスマホ操作の危険性

ロービームの照射距離40mの範囲で止まれる速度は?

ロービーム

ロービームの照射距離は40mとされていますが、実際に40m先に障害物を発見して安全に止まれる速度の目安は、時速何キロ程度までなのかご存知でしょうか?

すべてのドライバーが急ブレーキをかければ、概ね60km/h程度が限界と考えられますので、安全に止まれる速度とするならば50km/h程度までとするのが確実です。

しかし上記の速度は、乾燥した条件の良い路面での話、雨が降ったりしていればさらにスピードを落とさなければ、突然の歩行者の存在を確認してもぶつかってしまいます。

ところで、歩行者は車の速度を相対的に見ながら横断するのでしょうか?

答えは「No!」事故が起きているケースでは、ほとんどといって歩行者側も渡れると思って横断を開始しています。

車側が事故を100%回避するつもりでいなければ、事故を防ぐことはできません。

ハイビームは道路の交通状況や天候も踏まえて適切かつ積極的に使用する

ハイビーム

対向車のドライバーを眩惑させて危険!と言う意見ももっともな話ですが、やはり適切な状況でハイビームを使って、前方の道路状況を正しく掴んでおくことが事故防止に繋がります。

歩行者を威嚇するような目的でのハイビームを利用したりパッシングすることは、あまりにも危険であり愚かな行為です。

交通ルールの基本は、歩行者優先です。深夜でも道路上に歩行者の存在を確認したら、念のためコントロールできる範囲で速度を落としましょう。

道路の状況にもよりますが、深夜お酒に酔って歩いている歩行者がいないとも限りません。

筆者が目撃した深夜の死亡事故

最後になりますが筆者は、深夜の国道16号線を自転車に乗った人が赤信号で横断を開始してしまい、発見が遅れた大型トレーラーに跳ねられ目の前で即死するという事故に遭遇したことがあります。

もう、20年近く前のことですが、大型トレーラーの激しい制動音と被害者と自転車が巻き込まれた音は未だに記憶に残っています。

私が唯一の目撃者でしかも保険の仕事に従事していたこともあり、その場の救急対応や事故連絡、警察への証言などもあり亡くなった被害者の遺族の心痛、トレーラー運転手の自責の念など、筆舌に尽くしがたい経験でした。

事故原因は、自転車側の赤信号横断と共にトレーラーの速度違反、前方不注意などが挙げられますが、「ハイビームを使用して60km/h以下で走行していたのなら、右側の車線を走行していたトレーラーはもう少し発見が早くぶつからなかったのでは?」と考えられます。

ハイビームと共にスピードを抑えることを忘れずに安全運転に努めましょう。


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